EZウェブのシステム変更。
- 平成23年 6月 7日 公開
平成23年度秋冬季発売端末より予定されているEZウェブ(KDDI/沖縄セルラー)のシステム変更についてメモしております。
EZウェブのシステム変更についての概要。
KDDI及び沖縄セルラーは、平成23年度秋冬季発売端末より、端末側サーヴァなどの機能及びネットワークの見直しを行う事となりました。
影響は余り無いかも知れませんが、少なからぬ変更があります。
変更点 1・IP帯域の変更。
KDDI及び沖縄セルラーは、平成23年度秋冬季発売端末より、IPアドレスの帯域をPCサイトビューア(フルブラウザ機能で、KDDI及び沖縄セルラー端末にはモバイルオペラが採用されている)のそれと統一する事になりました。
結果、IPアドレスで非モバイル環境を弾いている場合は、それについての対処が必要になります。
特に、PCサイトビューア弾きを(必要であれば)常に念頭に置く必要があります。
変更点 2・HDMLの全廃。
KDDI及び沖縄セルラーは、平成23年度秋冬季発売端末より、HDMLのサポートを廃止する事となりました。
以下、理解を助けるため、簡単に歴史を振り返ってみましょう。
EZウェブでの記述言語の変遷。
もともと、平成13年にKDDI/沖縄セルラーがEZウェブのサーヴィスを開始したとき、コンテン ツの記述言語はHDMLと呼ばれるマークアップ言語とされておりました。
- 実際には、端末側サーヴァに依りWML 1.1で記述されたコンテンツの表示も可能でしたが、KDDI/沖縄セルラーはWMLでの記述を推奨しておりませんでした。
HDML及びWMLは、携帯端末での操作性を考慮し、以下のような特徴を持っておりました。
- 文書をカードと呼ばれる切片に分割し、それらを切り替えて表示出来るようにしていた
- ちなみに、カードをまとめた一つのHDML/WML文書は、デッキと呼ばれておりました。
- 不特定のリンク元に戻れるリンクが可能だった
- HTMLではJAVAスクリプトの
history.back()メソッドが実行出来ないと実現出来ないアンカーですが、HDML/WMLではこのようなアンカーが設置可能でした。
しかし、HDMLにしてもWMLにしても、通常のPC向けコンテンツや先発のiモード向けコンテンツで採用していたHTMLとの互換性は全く無く、その結果、
- EZウェブ専用のコンテンツ作成に労力を削られる
- サーヴァがHDMLやWMLに対応しておらず、配信の際には設定が必要になる
と言った問題点が生じ、これがEZウェブの普及、ひいてはAU端末の普及を遅らせる原因になっていたのです。
結局、平成13年 7月に、iモード向けに書かれたHTMLコンテンツを、端末サーヴァ側でHDMLに変換する機能が導入される事で、互換性を維持する事となりました。
同年秋には、WAP 2.0端末が導入され、漸くiモードと同様にHTMLでコンテンツを記述出来るようになりました。
WAP 2.0端末に搭載されたモバイルブラウザは、XHTML 1.0 モバイル・プロファイルをネイティヴとし、WML 1.x/2にも対応しております。加えて、端末サーヴァ側で、従来のHDMLで記述されたコンテンツを、WML 1.1に変換して閲覧出来るようにもしておりました。
- KDDI/沖縄セルラーでは、XHTML ベーシックで記述する事としておりますが、実際には旧オープンウェーヴ社が定めたXHTML 1.0 モバイル・プロファイルで記述するのが最適でしょう。
HDMLの廃止の影響。
既に機能の制約が余りにも多いHDMLでコンテンツを記述しているEZウェブ向けサイトは絶滅寸前かと思われますが、HDML/WMLの特徴を活かしたコンテンツは残っているかも知れません。
ですが、そう言ったコンテンツも、平成23年秋冬季以降の端末では表示が不可能になってしまうでしょう。
このため、今後はXHTML 1.0 モバイル・プロファイルや在来のHTMLなどで記述しなければなりません。
ただ、確証は持てませんが、EZウェブ端末に搭載されているモバイルブラウザでは、WMLの表示も可能です。
このため、どうしてもHDMLでの特徴を引続き使いたいのであれば、WMLで記述すると言うのは可能かも知れません。
ここで、確証は持てない
とか可能かも知れない
と書いたのは、もしかしたら、今後は従来のモバイルブラウザの代わりに新しいブラウザが採用される事が考えられ、その場合はWMLに対応出来ない事が充分あり得ると言う事に拠ります。
いずれにしても、KDDI/沖縄セルラーが従来のミリヤド・ブラウザと決別した場合、HDMLが使えなくなる代わりにWMLでと言うのも不可能になる事が考えられます。
まとめ。
iフォンやアンドロイドと言った新しいシステムを搭載したスマートフォンが日本でも発売されるようになってから、いわゆる従来型の携帯電話はガラケーと呼ばれ、影が薄くなりつつある現状ですが、完全に日本のガラケー市場がスマートフォンに駆逐されるかと言えば、それもないと思います。
ドコモやソフトバンクのガラケーブラウザがスマートフォンのフルブラウザに近いものになりつつありますし、KDDI/沖縄セルラーもスマートフォンにEZウェブの閲覧を可能にする機能を追加した端末を出しているようです。
恐らく、そう言った事情が、今回の大幅見直しに繋がっているのではないかと思われます。
- 大手三社にとって、ガラケー公式サイトサーヴィスの売上げはかなりのものがあるのでしょう。だからこそ、スマートフォンにガラケー市場を潰させたくはないと言う思惑もあるのかも知れません。